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「うげっ!!ゲホゲホ、な、なんでミドリちゃんげほほ、ここに?」
アルコール度数の高い原酒に喉と鼻を焼かれながらゴヒは言った。ミドリはMETデリンジャーをゴヒに向けながら叫ぶ。
「なんではこっちのセリフよ。生きてたんならすぐに報告しなさいよ。誰なのよあなたは?」
とミドリはガウンの女に尋ねた。女は不敵な笑みを浮かべながら答えた。
「チュラ星から来たアユカです。あなたがミドリさん?」
ミドリは呆気にとられた
「え?ホント?あなた、宇宙人?ってことは?ああ…ゴヒ、なんてことなの?バカだバカだと思ってたけど、まさか裏切って侵略者の手先になるなんて…」
ゴヒは鼻からウィスキーを出しながら否定した
「ち、違う違う。俺、人質なの」
「何、またバカな言い訳してんのよ。そんなムードじゃなかったわよ。第一アユカさん?あなた宇宙人って本当なの?」
「うふふ、ホントですのよ」
テーブルの下から出した彼女の手には拳銃のような武器が握られていた。武器は光弾を撃ち出した。咄嗟に体をかわしていたミドリもメットデリンジャーで応戦した。それをまたかわすアユカ。外れた互いの光弾はキッチンの壁や家具を破壊した。二人はゴヒを挟みじりじりと互いの隙を狙いながら対峙する。ゴヒが思わず叫んだ
「やめろ!俺を獲りあって争うのは止めてくれ!どっちも、どっちも好きだから!」
ミドリが思わず叫んだ
「なに勘違いしてるんだこのバカ!!」
アユカは笑った
「うふふ、でも楽しそうでしたね、ゴヒさん。第一私がシャワーを浴びてる時とか、いくらでも逃げられた筈なのに」
「なんですって?ゴヒ!あんた何するつもりだったのよ?」
「いや、だって可愛いんだもん」
「お前は、可愛かったら宇宙人でも部屋に連れ込むのかー!!」
ミドリの一瞬の隙をアユカは捉えた。光弾はミドリの胸に命中した。うっ、と短い呻き声をあげミドリは倒れた。駆け寄るゴヒ。
「あ!ミドリ!!」
「大丈夫よ。気絶してるだけ。そろそろおいとまするわね」
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