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アユカの目が光った。と、次の瞬間彼女の姿は別の物に変わっていた。その姿を見てゴヒは驚愕した。
「ウ、ウルトマラン!?」
そう、ボディラインは、女性のそれではあるが、確かにその姿はウルトマランとしか言い様が無かった。
(ゴヒさん、こっちも早く変身しましょう)
(あ、ああ)
Σカプセルを握り締めるゴヒ。ウルトマランへとその姿を変える。キッチンのテーブルを挟み男と女、二人のウルトマランが睨み合う。
「アユカ!君は一体何者なんだ?」
「あはは、あなたもウルトマの一族と融合していたのね。私の正体?あなたのウルトマランさんに聞いてみたら?」
(ゴヒさん、そいつはウルトマ一族の裏切り者です!)
(そうなの?)
リオンの声が聞こえているのだろうか、アユカは言った
「裏切り?地球人を騙して利用している癖に」
「え?え?どういうこと?」
(別に騙している訳じゃない!!)
「ゴヒさん、ウルトマの一族はね、何もあなたがた人類を守る為に地球に来ている訳じゃ無いのよ」
(それは違う!!我々は地球の為に!)
「何が違うのかしら?ねえゴヒさん、ウルトマの戦士さん、どうして宇宙人や怪獣は地球で暴れるのかしら?」(お前ら卑怯な連中が、宇宙の治安と平和を乱す為に、だろう!!)
「あはは平和ですって?いいことゴヒさん?G35星雲と銀河系の一部はねウルトマの一族が巧妙に侵略しちゃったの。圧倒的な戦闘能力でね」
(それは違う、戦いと侵略を好む宇宙人を我々は正義の為に倒しただけだ)
「それぞれの星には、それぞれの正義があるわ。あなたがたウルトマの一族がしたことは結局は虐殺と侵略よ。例え平和がその後に来たとしてもね。あなたがたに服従する偽りの平和よ。飼いならされた奴隷の平和。」
「それじゃ地球は?」
「殆どの地球人が知らないだけでもうここはウルトマ一族の植民地なの。私のチュラ星と同じ様に」
(我々は植民地にしている訳では無い!それぞれの星の独立は認めている)
「うふふ認めてるって言い方自体が傲慢よね。ゴヒさん、そもそもウルトマの戦士はね…銀河系に対する軍事的な牽制として各惑星に送り込まれているの。」
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