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ゴヒは強化スーツのポケットを探したがライターは無かった。
「さっき落としたかな?」
ふとゴヒは路地の奥に座り込む人影を見つけた。
「すいません、火ぃ持ってますか?」
「‥い、いいえ」
「あっそっ。じゃあこれで」
イレイザーガンでタバコに火をつけ一服を始めた。
「やれやれ。人様の為になんで命はれますかって。安い給料でさ。早くウルトマラン来ないかなあ。ねえ?」
ゴヒは話し掛けながら人影に近づいた。よく見ると普通の人間ではない。銀のボディに赤いライン。光る卵型の目。
「あ?!あんたウルトマラン?」
「え、ええ。一応。」
「何やってんだよ早く怪獣やっつけてよ!」
「そんな怖いこと嫌です」
「はあ?だって今まで」
「私達ウルトマランは交代で地球の平和を守ってるんです。」
「だったら早く‥」
「私初めてなんですけど実戦経験少なくて怪獣怖いんです。ああこんな仕事選ぶんじゃなかった」
「仕事でやってたんだあ…あんたら宇宙人?」
「あなた達がG35と呼んでいる星雲から来ました。危険手当つくし給料はいいんで私みたいに借金抱えてるのが志願するんですよ」
「へ~」
「でも単身赴任で家族にも会えないしやっぱり怖い!ああでもこのままだとウルトマの父に怒られる!私の上司なんです」
「あ~解る解る。オレの隊長もうるさくてさ~」
‥そこにもう一つの銀色の影が近づいてきた。
「おい!リオン!早く巨大化して戦わんか!?」
どなったのはバッファローのような角をつけた威厳のあるウルトマランだった。
「ひえ~!ウ、ウルトマのち、父!!」
「お前には前金で年棒を渡してあるんだ。今更嫌とは言わさん!」
ウルトマの父はリオンと呼ばれたウルトマランの首ねっこをつかんで立たせた。ゴヒは逃げだそうとした。
「あの~おとり込み中なので失礼します。」
そのゴヒもむんずとつかみ父は言い放った。
「待て!地球人よお前にも協力してもらうぞ!」
リオンはおびえながら手を合わせた
「ヒィ~ゆ、融合はご勘弁を」
「なんだよその“融合”って?」
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