最終回「ウルトマの星光る時」

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リオンは戸惑いながらゴヒに言った。 (でもそれは、地球人が自分の手で、自分の星を守らなきゃいけなくなるってことでもあります) 「でもそれは・・」 赤い戦士ルードは、アマゲドンに組みかかった。チョップを喰らわせ角を叩き折ろうとする。しかし効果は無くアマゲドンは稲光を発射する。 「ウォー!」 後ずさりしながら苦しむルード。額から一条の光線を出すが跳ね返される。その時ゴヒはMET隊員の中にミドリを発見した。 「あ!ミドリちゃん!!」 炎と煙の中、ミドリは連射式のメットバズーカを放ち、敵わぬまでも少しでもウルトマランルードを援護しようとしていた。ゴヒは呟いた。 「このままじゃみんな死んじゃうよね」 (ええ、でもその気になったらゴヒさんは私と一緒に生き続けられます。完全に融合してウルトマの戦士になれば。地球を放棄しても父はそれでよしとするでしょうし) 「ねえ、リオン、ごめんね。それはやっぱりできないよ。一緒に戦ってくれるかい?」 リオンは言った。 (ゴヒさんならそう言うと思ってました。ちょっと嬉しいです) 「死んじゃうかもしれないよ?」 (今まで、なんとかウルトマの戦士として死なずにやってこれたのもゴヒさんのおかげです。最後まで一緒にやりましょうよ) 「ごめんね。やっぱ俺も男だしさ。地球はともかく、ミドリちゃんぐらいは守りたいよ。それにもしかしたらミドリちゃんも惚れ直してくれるかも…ハハ」 どんなに落ちぶれても捨てられなかった∑カプセルを取り出し、ゴヒはミドリに向かって駆け出した。 「ミドリちゃーん!!見ててー!!」 ゴヒの声にミドリは気付いた。 「ゴヒ?」 カプセルから閃光がほとばしりゴヒはウルトマランに変身し、巨大化していく。 「ああ、ゴヒ、やってあなたが・・・」 苦戦するルードは驚いた。 「リオン!やってくれるか!」 ゴヒが応える。 「地球は地球人の手で守るさ」 飛び上り膝蹴りをアマゲドンにぶち当てる。しかし軽く跳ね返される。稲光を浴び苦しむリオンとゴヒ。
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