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沢田凛子(さわだりんこ)。
中学の入学式の帰り、友達の綾と一緒に校門を出た瞬間に目に入ったのは金髪の男だった。
ピアスを片耳に3つもしてて
後ろにはミニスカートの茶髪の女が座ってた。
一瞬あたしと綾は固まった。
でも、立ち止まるのも不自然だし、何も見てないっていう雰囲気で通り過ぎようとした(笑)
そしたら、
男が駆け寄ってきてあたしの肩を強引に掴んできた。
「えっ」
これにはビックリした。
殴られて死ぬ想像までした(笑)
しかし意外にも男は笑いながら、
「一年?」
と聞いてきた。
「はっ、はい‥」
恐怖と困惑であたふたしていたあたしは、いっぱいいっぱいだった。
綾もそわそわしていた。
「俺ダイだから。3年ね。一応学校仕切ってるから、顔覚えとけよ」
と、明るく言って茶髪の女の人のとこに戻った。
「正門から帰ればよかったねー」
綾が笑いながら言ってたけど、あたしはまだ恐怖が残ってた(笑)
コレが、ダイさん、ユキさんとの出会い。
この2人が後々どういう人間かは別にしても、これがあたしの漠然とした中学のイメージの始まりだったのかもしれない。
その日は帰宅して、
明日からの中学生ライフにイキイキしてた。
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