5人が本棚に入れています
本棚に追加
「と、いうわけで頼むよ飛作ぅ」
「なにが、というわけだ」
叔父に突然呼び出された卍飛作は概要にあるように従妹のユウナが秘密で飼っているペットを調べてほしいと頼まれた。
「わかったよ、工場にいるんだって?」
「ああ、そうだ。あ、俺は反対してるわけじゃないからな? パパにちゃんとお願いすれば許してくれるよとそれとなーく、な?な?」
「はいはい、それとなーくね」
昔はそれこそ弟のように可愛がってくれた叔父の頼み。無下に断る理由はない。
「あ、それといつもみたいにお前がなんとなーく上手い方向に持っていくんじゃないぞ? それとなーく、叔父さんのとこに来るように仕向けるんだぞ!」
「めんどくせぇ……」
とは言いつつ、卍は意外に恩を忘れない。昔、叔父がそうしてくれたように卍もユウナを妹のように可愛がっている。
結構、頼りにされて万更でもないのだ。
最初のコメントを投稿しよう!