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「じゃあここが情報屋相談窓口……?」
「はい、そうです。あなたが、情報屋相談窓口を探しているという情報は入っていましたから。そして、行動を起こす日が今日だということも―――」
真島 嘉穂は情報屋の部員だろうと思われるその奇妙な少女に近付いた。
「そして今日、あなたが何のために情報屋相談窓口を探していたかも………何もかも知っていますよ?」
「――――……っ!!」
ベールのせいで表情は窺うことができないが、嘉穂はその少女が不気味に微笑んだように見えた。
「さぁ……こちらへ」
少女は身を翻し、少し先の教室の扉を開けた。
――数学科準備室。
毎日違う場所が情報屋の相談窓口になっているとは聞いていたが……
教室だけではなく、準備室まで使っているとは知らなかった嘉穂は、謎の少女が声をかけてくれなければ見つけることは不可能だっただろうと思った。
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