序章

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だが、カインは蒼碧の瞳をもついわば禁忌の存在。 そんな彼がオアシスを統治するなど、人々の反感を買いかねない。 なので、表では懺悔のためと言うが、真実は予言を聞き、国を治める長の役割をしているのだ。 だが、彼はそのことを疎ましくしか思っていない。 幼い頃から周りの蔑むような、まるで汚いものでも見たかのような視線を受けて成長してきた。 彼は、どんなに一番神に近い存在であるとしても、愛されていない。 そのことに深い絶望を抱いていたからだ。
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