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「彼とは幼馴染なんです」
「まあ、腐れ縁ってやつだな」
落ち着いて話す道重とは対称的に、嬉々として話す國光。
話を聞けば同い年だという。
綾鷹にしてみれば、二人がまるで表裏のようだった。
「そんなの、どうでもいいけどさ」
苛立ったように昂揚が割って入る。
「ここに来た目的はみんな一緒だろ、さっさと話し進めようぜ」
「もう少し気の利いた言葉を云えないのか、昂揚」
「あ?なんだって!?」
昂揚は声を辿り茂盛を睨んだ。
「君みたいな性質の良くない人が、同じ守人だとは思いたくないな」
「茂盛、てめぇ!!」
「はい、ここまで」
昂揚が茂盛に掴みかかったその時、誰かの声がそれを制した。
「豊久、さん」
茂盛に向けられた昂揚の拳を受け止め、豊久は二人の間に入っていた。
昂揚は小さく舌打ちをして、後退する。
「表と裏とはいえ僕らは守人だ。花人を守るべき僕らが喧嘩をしていては意味ないだろう?」
「そうだな、とりあえず道重。頼む、」
豊久に同感して國光は話を道重に振る。
「はあ。……大丈夫ですか綾鷹様、」
「あぁ、大丈夫だ。ちょっと驚いているが……」
答えながら視線を移すと、騒いでいる隅で和清と淕號が静かにこちらを見ているのがわかる。
にこにこと笑みを浮かべている和清の隣に、ただ視線を送る淕號。
彼らもまた対称的で。
六人がそれぞれ個性も強く感じた。
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