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「学校で娘とお会いになったとき、変わった様子はなかったでしょうか?」
父親の言葉に、暁は頬にてを当て考え込んだ。
「…そうですね、ただ学校は神々の加護のもと、守られていますから…」
なにかが憑いているならば、その存在そのものが排除される。
つまりはもし悪魔憑きなら学校事態に入ることが不可能だった。
「心配されるなら、彼女の深層の部分を覗いてみましょうか」
「しんそう?」
暁は、ゆっくりと頷いた。
「鏡を使うんです。」
「鏡を?」
訳がわからないといった様子で、二人は首をかしげた。
「鏡はいろいろなものを写し出してくれます、が…それはすべて信なんです。写し出されるのは真実だけ。」
山崎は頷きながらいった。
「なるほど、それなら隠されたものが見えるかもしれんな。」
「はい、聖母の水鏡なら隠れた者をとらえられるとおもいます。」
「あのこに、危害が加わることは…」
不安そうな母親に暁は微笑んでいった。
「大丈夫ですよ、体を傷つけるようなことはしません。万が一のことがあっても…。」
暁は母親の手にそっと自分の手を重ね呟くようにいった。
「守ります。神に誓って。」
梦川夫妻は一瞬視線を交わすと意を決したように暁たちに頭を下げた。
「圭織を…よろしくお願いします。」
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