異世界

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うるせえ、俺は悪くないんだ。 実際、俺が上の空なのを知っていてパスするあいつが悪い。 皆だってそう思ってるはずだ。 「なんだよ、なんか文句あんのか? 親父に言いつけるからな」 「っくそ、またそれか! すこし良い家の子だからって、すぐ調子に乗るとこ直したほうがいいと思う!」  そう、俺は偉人『十音正宗』の末裔。 十音正宗とは、一家が何千もの敵に囲まれ、そこにいる誰もが死を覚悟する中、ただ一人で一本の刀を片手に立ち向かい、勝利したという伝説を持つ武将。 俺の先祖は、とても偉大な御方なのである。 「すきなだけ言えばいいさ、全部親父に言いつけるけどな!」
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