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  そんな彼女はこのミランド学園の五本の指に入る実力者で、このガーランド帝国の五大貴族の一貴族でもあります。 一大貴族は炎の家系。 二大貴族は水の家系。 三大貴族は風の家系。 四大貴族は雷の家系。 五大貴族は光の家系。 そう、ガーランドには“魔法”というものが存在するのです! ラルフは風の家系…つまり、三大貴族ですね。 ちなみに各貴族には“色”があり、炎は赤、水は青、風は黄緑、雷はオレンジ、光は金。 俺を含めるその他の方々は、この色以外の色です。 染めるのは駄目です。 「ていうかユキ、さっきから何独り言ぶつぶつ言ってるの?怖いよー」 「独り言?言ってないよ、何それ怖」 …え?何故今まで敬語だったのに敬語じゃないのかって? そりゃ、第一印象大事だからな。…大事ですからね。 やっぱ無理。 「ま、気にすんな」 普通が一番。 「はーい、席についてー、今日は夏休み開けということで早く帰れるから、早く帰りたかったら早く座ってねー」 うんうんとラルフに奇っ怪な目で見られながら一人で頷いていたら、今まで暑い空が気冷房の効いている教室に入らないように閉まっていた扉が開き、このクラスの担任、トライド・マリーが彼女の特徴の一つのブラウンのセミロングを靡かせて教室に入ってきた。 夏休みが明けた今でも、相変わらず化粧だけは濃い。  
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