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だがしかし。
皮膚呼吸絶対してないだろうなと思われる彼女はスタイル抜ぐ…
「ユキー…早く座れ」
「…ハイ」
ん、なのだ。うん、抜群だからね。ていうか何で女は心を読めるのかな。
俺は唯一の友人、ラルフにバイバイして自分の席…窓側のあっっっつい席につく。
皆、窓側ステキ(ハート)とかって言うけど、俺には到底理解出来そうにない。
夏は暑いし、冬は寒いし……いい点っていったら寝やすいってことだけだな。
「今日から二学期が始まります。今学期は今までより――――――」
俺が座ったのを確認したトライドが話し始める。
それは昨日までの夏休みの話しで、太陽にサンサンと照りつけられている俺には無意味な話だった。
夏休みの課題は、中級魔法をクリアすること。
ガーランドに産まれた人間には必ず、産まれながらにして“魔力”という特殊な力を持っている。
それはこのガーランドのあちらこちらに魔力というのが充満しているからで、母親のお腹の中にいる間に影響されるらしい。
だから他の地で過ごしてここで産んでも、魔力は備わらないということだ。
それに、魔力がない者はガーランドには一歩たりとも入れない。
しかもここでそんな状態で産みでもしたら世界の理から外れてしまい、世界が受け入れない…つまりどこかの地へと強制送還されてしまう。
それが一般常識化されてからは、ここで産もうなんて考える人間なんかどこを捜してもいないだろう。
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