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酔って乱れたのが淫らな気がして、触れられた頬が更に熱を持つ。
「…ぃや…」
私の気持ちを見透かす彼はやっぱり私をとことん甘やかす。
「酔っても全然いいよ。」
そう言って、前髪を上げ額にキスをしてくるから、その甘さに更に酔いがまわる。
そして、彼の甘さはそこで終わることなく、今度は頭を撫でると髪の毛にキスをした。
そんな事をされたら、私の中の想いも溢れて止まらなくなり、まるで語尾にハートが付いたような声が出てしまう。
「たかぁーひろーっ。コレ、きれい。ありがとー。」
左の薬指に納まった指輪を回しながら言う私を見てる優しい顔。
「いいえ。気に入った?」
「うん。凄ーく!」
そう答えれば
「よかった、よかった。」
そう目尻を下げると、そこへキスをする。
「えへへ…キス魔ぁ」
「嫌?」
「嫌じゃなーい。たかひろー、だいしゅきっ…」
プロポーズと、アルコール、そのどちらにも酔わされた私はすっかり舞い上がり、貴弘に抱きついたその姿勢のまま寝息をたてることになってしまった。
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