入学式にはハプニングがいっぱい

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「はぁ」 今ため息ついているのが俺こと鳴海 誠。 普通の高校二年生で髪は黒色。顔はブサイクではないと思うが、フツメンってやつだ。 何でため息ついているのかだって? 今日は入学式なんだ。 一年生の入学式だけど、俺達、二年生も参加しなくちゃならない。 それでいまは遅刻決定で焦っているのだ。けど、走ってる俺ってマジメな気がする。 フニュンと、足下に変な感触がしたので見てみる。 俺は足元を見てみる。茶色くてフサフサしてる。 良かったぁ、うんこじゃなくて。うんこだったら最悪だった。 「ガルルル」 あ、うんこのほうが良かったかも知れない。めちゃくちゃ怖いわ、この犬。 黒くてデカイ…………なんかヤらしいな。 「ま、まじかよ!!」 「ワンッ!!」 「うっそぉ!?」 犬の尻尾を踏むなんて、俺は青いタヌキと一緒に住んでいるダメメガネくんかよっ!何で犬の尻尾なんか踏むんだよ…………。 おっと、そんなこと考えている時じゃないんだ。今はとにかく逃げなきゃ。 いつの間にか止まっていた体をまた動かし始めた。
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