出会い

3/3

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
携帯で時間を確認する。9時11分。 あ、奥の男の手から女の娘が抜けだせそう。 …チャンスじゃね? ゆっくり女の娘に近づき、 「んじゃ、俺たち学校あるから。じゃね♪」 女の娘の腕を掴んで学校に向かう。 「な、テメェ何離してんだよ!バカか!」 「んだとコラ!テメェもあっさり通してんじゃねぇよ!」 よかったバカで。 コレでゆっくり学校に行け―― 「そもそも計画が失敗したのは誰のせいだ!?」 「「アイツだ!」」 ――なかった。 アイツら気付きやがった! 「君ちょっと走るよ!」 「ふぇ?」 また彼女の手をとる。 でも、ちょっとスピードが落ちるな。仕方ない。 「ちょっと恥ずかしいけど我慢して!」 「ふぇ?ちょっ…」 彼女をお姫様だっこしている。ちょっといやかなり恥ずかしい。 「ハァ、ハァ、ヤベェ。追い付かれてきた」 彼女を抱きかかえているせいか追い付かれてきた。 学校は目の前だからいっか。 「君、先行ってて。足止めするから」 俺、なんか今スッゲー恥ずかしい事言ってるよ。ベタだよ…。 「え!でm、「いいから!」うん…」 うん。かわいい。 俺、ケンカ弱くないけどめんどくさいの嫌いだからなぁ。 「おい、テメェこっち向け」 「あ?」ガンッ 角材で頭殴られた。 「…痛いなぁ。いきなり殴ってくるなんて、やり返さないと気が済まなくなっちゃうじゃねぇか」 「あ?ナメたこと言ってんじゃねぇよ!」 角材で殴ってきた奴がまた角材で殴ってきた。 俺は避けながら奴の延髄に後ろ廻し蹴りを振り下ろす。 「がっ!……」 ……気絶したな。てか弱っ!え、何?バカ? 「テメェェェ!」 もう一人のバカに鳩尾に膝蹴りを入れる。 「グッ!ウラァァ!」 スピードが落ちてる。 俺はバカが突っ込んできたところで、奴の顔面にハイキックをお見舞いする。 「……俺ってまさかケンカ強い?」 ちょっとナルシ入りましたすみません…。 ―――― ――― ―― 教室に入るとみんなの視線が突き刺さった。グスッ
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加