1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
携帯で時間を確認する。9時11分。
あ、奥の男の手から女の娘が抜けだせそう。
…チャンスじゃね?
ゆっくり女の娘に近づき、
「んじゃ、俺たち学校あるから。じゃね♪」
女の娘の腕を掴んで学校に向かう。
「な、テメェ何離してんだよ!バカか!」
「んだとコラ!テメェもあっさり通してんじゃねぇよ!」
よかったバカで。
コレでゆっくり学校に行け――
「そもそも計画が失敗したのは誰のせいだ!?」
「「アイツだ!」」
――なかった。
アイツら気付きやがった!
「君ちょっと走るよ!」
「ふぇ?」
また彼女の手をとる。
でも、ちょっとスピードが落ちるな。仕方ない。
「ちょっと恥ずかしいけど我慢して!」
「ふぇ?ちょっ…」
彼女をお姫様だっこしている。ちょっといやかなり恥ずかしい。
「ハァ、ハァ、ヤベェ。追い付かれてきた」
彼女を抱きかかえているせいか追い付かれてきた。
学校は目の前だからいっか。
「君、先行ってて。足止めするから」
俺、なんか今スッゲー恥ずかしい事言ってるよ。ベタだよ…。
「え!でm、「いいから!」うん…」
うん。かわいい。
俺、ケンカ弱くないけどめんどくさいの嫌いだからなぁ。
「おい、テメェこっち向け」
「あ?」ガンッ
角材で頭殴られた。
「…痛いなぁ。いきなり殴ってくるなんて、やり返さないと気が済まなくなっちゃうじゃねぇか」
「あ?ナメたこと言ってんじゃねぇよ!」
角材で殴ってきた奴がまた角材で殴ってきた。
俺は避けながら奴の延髄に後ろ廻し蹴りを振り下ろす。
「がっ!……」
……気絶したな。てか弱っ!え、何?バカ?
「テメェェェ!」
もう一人のバカに鳩尾に膝蹴りを入れる。
「グッ!ウラァァ!」
スピードが落ちてる。
俺はバカが突っ込んできたところで、奴の顔面にハイキックをお見舞いする。
「……俺ってまさかケンカ強い?」
ちょっとナルシ入りましたすみません…。
――――
―――
――
教室に入るとみんなの視線が突き刺さった。グスッ
最初のコメントを投稿しよう!