序章

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魔王「まぁ、そのお金で中央大陸の数多くの国は  自分の国の品物を買ってもらってるんだ。  つまり、お小遣いを上げて自分の店の商品を  買わせているだけさ」 勇者「……?」 魔王「このランクの説明は多少難しいかな。……つまり、  富をため込むってのは『お金持ち』にはなれても  『豊か』にはなれないんだ。  お金を渡して、使ってもらう。物もお金も流れが  よどみなく太いことが豊かなんだよ」 勇者「……難しい」 魔王「まぁ、そう言う物なんだ。  全部を自分でやったりせずに、得意な分野で協力する。  これは理論的に正しいことだ。  麦と塩、木材と鉄を交換することで国も人々の暮らしも豊かになる」 勇者「それはまぁ、何となく判る。王立広場の市場みたいなもんだろう?」 魔王「うん、そのとおりだ」
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