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すると男の子は、私をジッと見つめて言った。 「痛く…ない?」 「え?あ、大丈夫だよ。」 私は頭を押さえる。 「思いっきりぶつかって、ごめんね。」 私がそう言うと、男の子は悲しそうに首を横に振った。 「違う。お父さんか、お母さんに暴力振るわれて。」 「…え?」 予想外の言葉が、男の子の口から飛び出した。 「ど…ういう…事?」 身体が自然に震える。 寒いんじゃない。怖いんだ。 .
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