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「最初は気のせいだと思ったんだ。 だけど、君の名前を大きな声で叱りつける声と大きな音を聞いて…。」 居てもたっても居られなくなったと、男の子は言った。 「原因は解らないし、誰が悪いかなんて解らない。 だけど、助けなきゃって…。」 男の子はそう言って俯いた。 「ごめん。迷惑だったかな。」 私の心の中に、温かい何かが流れ込んだみたいだった。 泣くなと言い聞かせていたのに、私の目から涙が零れ落ちた。 .
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