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私が動揺して言うと、滋も一瞬間があってから、
「分かった!心強い助っ人頼むから待ってろ!!美夜。大丈夫だ。大丈夫だからな。美夜に任せたよ」
と優しく強くはっきりと言うと、私は唇を噛み締めて頷き、
「…分かった。大丈夫。私は、大丈夫。任せて」
と答えてから電話を切った。滋に励まされて、動揺していた気持ちが少し落ち着いてきた。そうだよね。私がしっかりしなきゃ。お姉ちゃんが凛ちゃんを出産した時も、同じだ。
あの時も…………。
*
萌梨。
私のお姉ちゃんは意識はあっても、私たちと会話をすることは出来なくて、出産なんて無理だと言われていた。でも、お姉ちゃんは出産だけは諦めなかったのか、体調を崩しがちだったのに、なんとか出産できるまでの体力をつけて、やっと出産まであと少し…という時。
祐にぃの精神が壊れそうになった。
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