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―直紀side―
あぁ…疲れた…。
最近仕事がしんどく感じる。
おかしいな…デビュー当初は楽しかったはずなのに…。
里桜ちゃんが居なくなって、未麗が結婚して、周りが急に静かになったからなのか…?
仕事終わりに三人で集まることも少なくなったし…。
なんか…いろいろと狂い始めてる…。
そう薄々は気づいていた。
「はぁ…。」
俺たちの友情もここまでかな…。
ソファーに倒れ込んでテレビをつける。
「………ん!?」
テレビに映るニュースにソファーから転がり落ちそうになった。
「…また大変なことになってる…。」
目が隠れていよういまいが一目でわかるシルエット。
「里桜ちゃん…大丈夫かな?」
とりあえず…
「陸人に電話…。」
―陸人side―
…さて…家に着いたのは良いけど、何をしようか…。
なんだか本を読む気分でもない…。
暇潰しに頭の中で呪文のように円周率を数える。
~♪
「……ん?」
直紀からの着信。
『テレビ観たか?』
「…テレビ……?」
ちょうど近くにあったリモコンに手を伸ばした。
『芸能ニュースなんだけど…。』
「あぁ…これか…。
芸能ニュースがどうかした…?」
画面には二人の男女の写真。
その姿には見覚えがある…。
『里桜ちゃんだよな?』
やっぱりそうか…。
『未麗との熱愛記事並だよな…。』
確かに…。
『陸人…ちょっと相談が有るんだけど…今大丈夫か?』
「…暇してたからちょうど良い…。
まぁ…なんとなく言いたいこと分かるけどな…。
行くんだろ?
どうせ。」
『さっすが、わかってるね。
じゃあ明日、目的地近くの公園で待ち合わせな!!』
「…了解。」
明日…ね…。
明日から未麗とスケジュールが合わなくて幸いオフ続きだし…付き合ってやらないこともない。
…実は…ちょっと楽しみだったりするんだけど…。
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