神様の正体

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彼女は俺を見下ろしながら、答えた。 波のない水面のような、ひんやりとした表情で。 「言ったでしょう? 私は何も、していない。」 「…だけど、『一週間だけ』って…。」 「私は、あなたたち二人の魂が意思を持つことを、一週間許しただけ。 他には何もしていない。」 「…それじゃあ…」 ひんやりとした表情が、ほんの少し、和らぐ。 「あの世界を作ったのは、あなたの想い。 私は、ただの傍観者。」
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