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…ああ。
……なんだか、意地悪言い方をする神様だ。
「神様…。」
「…神様、ね。」
彼女は、ふふふ、と可笑しそうに笑顔を見せる。
「人間の神や異世界に対する定義は、本当に曖昧。
導くのが天使で、掴むのが悪魔。
どちらも、魂を司るのには違いないのに。
…私の存在も、神様と崇められたり、不吉なものだと恐れられたりしてね。」
「…神様は、…神様、じゃないの?」
彼女の不思議な言い回しに、そういえば、と首を傾げる。
…俺が、神様と言っているだけで。
彼女は、肯定も否定もしていない。
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