第4章:別れましょう

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「だから、嫌いじゃないって 千鶴のこと好きだもん」 「嘘!! 嘘嘘嘘嘘…… 嘘ッ!!!!」 そう大きな声をあげると起き上がる 千鶴、どれだけ泣いたんだろう すごく眼が赤い 「嘘じゃない!!」 「嘘よ!! だって、毎日バイトのない日も帰ってくるのが遅いじゃない 最初は明日香さんの家に遊びに行ってるだけだって思ってた でもこうも毎日だと疑いもするでしょ? 妻である私よりも友達を優先にするなんておかしいわ 誰にでも優しい優姫だからって自分に言い聞かせてたけどもう無理よ…… 少し考えれば分かることだったじゃない 友達の家に行ってるんじゃなくて、友達以上の、私より大切な人のところに行ってるって……」 確かに 誤解されてもしょうがないかもしれないよね 日曜日だってデートを断ったんだから 理由は言ってないけど うぅん、理由を言ってないから疑わしいんだよね それもそうだよね 毎日友達の家に行くだなんておかしい 疑って当然だよ
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