第4章:別れましょう

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「我慢はしないでください」 桜ちゃんが少し強めにそういう いつもの桜ちゃんからは考えられないような力強さ 「が、我慢なんてしてないよ……」 「優姫さんのことですから、泣いたら私達に迷惑がかかるって思ってるんでしょうけど 絶対にそんなことありませんから!!」 桜ちゃんはそういいながら私を抱き締める 私のこと、なんでも分かっちゃうんだね なんだか桜ちゃんに抱き締められるとすごく安心する それに心強い 「千鶴とね、喧嘩しちゃったの……」 私がそういうと桜ちゃんは何も言わずに私を強く抱き締めてくれる 何か言われるよりも、ずっとこっちの方が安心するよ 「千鶴ってばひどいの、私を信じてくれなくて…… 私が浮気してるって!! 私は千鶴のこと大好きなのに!! 少しくらい信じてくれたっていいのに!! 疑われるようなことをした私もちょっとは悪かったって思ってるけど でもほんの少しくらい信じてくれたって良いじゃない!!」 昨日あんなに泣いたばっかりなのに また涙があふれてくる 止まらない 桜ちゃんの腕の中ってすごく安心して まるでお母さんに抱き締められてるみたいな、そんな感じがする
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