番外編:挨拶

3/4
前へ
/187ページ
次へ
「お母様、な、なんで私達が結婚してるって……?」 「華ちゃんに聞いたわ」 華ちゃん つまり若松さんだ 若松華っていうのが若松さんの名前だったから っていうか、若松さん何言ってるの? 「お義母様は何も思わないんですか? 私達女同士なのに……」 「お似合い、って思うわ 可愛い優姫ちゃんと可愛げもない家の千鶴 とってもお似合いよ」 お似合い? いやいや、自分の娘が非生産的な恋愛してるのに? 「そのことはお父様も……?」 「知ってるわ 『優姫さんはいい娘だしいいんじゃないか』って言ってる」 両親公認ですか…… いつの間にそんなことに…… 「大事な話っていうのは実はそのことを言おうとしてたんですけど……」 「あら、そうだったの 知らない振りをしておけば良かったかしら?」 「いえ、知っていたなら知っていたで良かったのですが……」 なんだか心配してた私達が馬鹿みたい 駆け落ちまで覚悟してたくらいなのに 私達の知らないところで公認になってるなんて 「千鶴、優姫ちゃん 同性だろうと好き合ってるんだから胸を張りなさい あ、胸と言えば優姫ちゃんの方が千鶴より大きいわね 少し童顔なのにそのギャップがいいわ!!」 いや、その話の繋げ方はどうだろう…… 『ギャップがいいわ!』って…… なんだか千鶴っていうより江美お姉様みたいな性格だよね
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

507人が本棚に入れています
本棚に追加