序章

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仲睦まじい母子をみるベルセに娘は歩み寄る 「父よ心配ない母の大志必ず成就する」 ベルセは少し悲しい表情をする それも当然と言えようベルセの目の前にいる母子は紛れもなく我が妻、我が娘である その妻子が自らの傍から離れゆくのだから… 「我はベルセ一族の長として、この地から離れる訳には行かぬ…万が一の時は直ぐに戻って来るのだぞ」 消極的なベルセに対しクスリと笑うモア 「我が最愛なる夫ベルセよ、そのような心配は無用だ…娘よ、そろそろ行こう」 娘はベルセに別れの挨拶をするとモアに促され歩み始める そして、狼の母子は闇の森へと消えていくimage=419080766.jpg
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