horse therapy

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 今までは仲の良かった友達が、突然アルフのことをからかい始めたのだ。    小学生にとって、自分達と違う存在というのは、好奇の対象だ。        悪気のない、知識のない言葉は時にもっとも残酷なものとなる。   「なんでアルフは自分で歩かないの?」    たったそれだけ。  たったそれだけの言葉が全ての始まりだった。        何故自分はみんなと違うのか。  何故足が動かないのか。    今まで当たり前だと思っていたことが全て苦しみに思えてくる。    いつしかアルフは外に出なくなってしまった。  外に出なければ、みんなと違うことを実感せずに済むから……        そして、今日。    アルフの両親は、なにかアルフの変わる切っ掛けを掴めればと考え、ここにやってきたのだ。        アルフは再び黙り、今度は母の言葉にも耳を貸さなくなった。   「少し待ってみましょう。 アルフ君の気持ちが変わるかもしれませんから」    そう言うと、星は黙ってアルフの車椅子を押し始めた。    馬たちが放牧されている馬場の周りを一周することにしたのだ。        長い沈黙が続き、ついて歩いている母でさえ気まずくなっているというのに、星は気にすることなく歩き続け、アルフのとある変化に気づいた。
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