挨拶

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教室に戻り、着替えをしながら俊幸は考えた。 (本当に、訳がわからない  僕はイケメンでもないし  スポーツが得意なわけでもない  安藤さんと話したこともない  そんな僕を好きになる  普通に考えてありえない  騙されてるとしかおもえない) そんなこと考えながら、ジャージに着替え、体育の授業がある体育館に向かった。  ウォーミングアップとして体育館をジョギングしていると、渡部隆が話かけてきた。  「伊藤氏、五十嵐さんに連れていかれましたけど、何かあったんですか?」  渡部は、唯一、俊幸に話かけるオタクだった。 俊幸にあのキャラクターが萌えるとか、アニメの何話目がサイコーとかよく話しかけていた。  俊幸は、多少アニメはみているが、渡部の話はディープ過ぎて、分からないことが多い。  実際、めんどくさいと俊幸は思っていたが、話す相手もいないので、相手しているといった間柄だ。
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