第六話 空の賢者と交戦の思惑

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 帝国と魔導機構は同盟を結んだ。ルーシアは帝国の属領。じゃあ、ルーシア人の前で手荒な真似はしないよね? という、浅はかな考えでベルミに戻った俺たちだったが、見事にその考えを打ち砕かれた。 「……くっそ年寄り共め。老い先短い命を俺のために使えよ。何引きこもってんだよ」 「とんでもない思考が口から溢れ出してるぞ」 「………………焼き払うか」 「おい」  これでは、白昼堂々襲われかねない。魔導機構所属の魔術師達が群れて襲ってくるとなると、こちらも無傷で切り抜けることが難しくなる。  賢者が来るとなれば、最早語る必要すらない。  いよいよ、追い詰められた俺たちだったが、この後のとある出会いによって、予想だにしていなかった方向へとことが展開して行くことになった。
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