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一ヶ月後…
洋食屋の女の子の事など
すっかり忘れて、相変わらず仕事に打ち込む悟。
いつものように契約を結び外へ出ると、土砂降りだった。
悟『マジかよ~傘ねぇ~し…仕方ないタクシー乗るか…』
慌ててタクシーを拾い乗り込んだ。
行き先を告げ外を見ながらタクシーに揺られる。
悟『それにしても、すごい雨だな…』
悟が呟くと、とある河川敷に一人の女の子の姿があった…
女の子は、傘もささずに一人空を見上げている。
悟『あっ!』
悟は気づく一ヶ月前に洋食屋で会った、女の子だということに。
悟『止めて下さい』
慌ててタクシーを止めると女の子の元へと走る。
悟『久しぶりだね…覚えてる?』
女の子『あぁ…洋食屋の、おバカさん』
悟『おぅ!こんな所で何してんだ?雨にうたれて風邪ひくぞ!』
女の子『いつもの事だから…』
悟『いつも?』
女の子『そう…いつも。空は、私の代わりに泣いてくれてる…だから見てなきゃ』
悟は、自分でも理由が分からないが、何も言わず女の子を抱きしめた…
女の子は、ビックリして目を見開いたが、悟を振り払い逃げていった…
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