897人が本棚に入れています
本棚に追加
桜が舞う。
雪のように、それは綺麗に花びらが散る。
桜の横には、小さな子供がいて、楽しそうに木を見上げている。
「ねぇ、降りられないの?
それとも、そこが好き?」
子供は首を目一杯に上に向け、何かに向かって呼びかけた。
「聞いてるの?
…ねぇってばっ!」
子供が痺れを切らし、声を荒げたが相手は何も答えない。
それにしても、この桜の木は不思議だ。
こんなにも花びらを散らしているにも関わらず、まだ満開といえる状態を保っている。
最初のコメントを投稿しよう!