第一章 窓の外

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郁を応援するかのように、どこからか桜が舞う。 こんなにも、窓の外が綺麗だったなんて。 「お姉ちゃん、どうしたの!?」 妹が、泣いている郁を心配して駆け寄ってきた。 「大丈夫よ、私は嬉しいの。 これからを、幸せに生きていこうって… 生きたいって思える心があることが嬉しいの」 もう、私は大丈夫だ。 今日はハンバーグにしよう。 母親の変わりにはなれなくても、私には私のやることがある。 郁は泣き笑いながら、窓を開け、外に出た。 それでもまだ、そこには桜の雨が降り続けていた。 ―第一章 終―
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