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「待てコラァー!!!」
追われても、逃げ足だけは凄い。
進次郎(しんじろう)は、追っ手との距離を見極めて、左の脇道に入った。
その後、大きな屋敷の横をすり抜け、川沿いにある小屋に潜り込む。
よし、ここまでくりゃ大丈夫だ。ヤツらはこの隠れ家を知らねぇ。
進次郎がホッと息をつくと、小屋の奥から声がした。
「しんちゃん、またやったのか。
もうそろそろ、やめときな」
「おう、がっちゃん。
いやー、これ止めたら死んじまう。
平島から嫌われてる俺には、援助がねぇからな」
がっちゃんは、この世界での友達。
平島は、この世界での…所謂、ボスである。
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