序章

5/5
前へ
/84ページ
次へ
「だから、本当の本当だもん。 信じていれば、必ず猫玉さんに会える気がする。 そう思わない?」 子供は、相手が答えないのをわかっていながら聞いてみた。 勿論、返事はない。 子供は再び肩を落とした。 すると、目の前に何かが降ってきた。 「これ、なぁに?」 手にとって見てみると、それは綺麗な桜色をした便箋だった。 「くれるの?…あれ?」 子供は便箋を落とした真意を確かめようと見上げたが、そこにはもう誰もいなかった。
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

897人が本棚に入れています
本棚に追加