ミルフィーユより甘い夜を

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『良いぞ龍希、その調子だ!』 心の中で悪魔が囁く。 『据え膳食わぬは男の恥。アイツが欲しいって言ってるんだからくれてやれよ。さあ、押し倒せ!服を脱がせろ!欲望の全てをブチ込め!』 (そ、そうさ……あいつから誘ってきたんだ。俺は悪くない。悪くないぞ……!) 悪魔の声はどんどんと大きくなり、龍希はその声に逆らえずブランクを押し倒した。これで、体勢は逆転して龍希が上である。 『止めるのです、龍希!』 しかし、ここで心の中の天使が龍希を説得する。 『今のブランクは酔わされて冷静な判断ができていません。そんな相手に付け込んで自分の欲求を晴らそうだなんて最低です!恥を知りなさい!』 (い、言われてみればそんな気もする……) 『邪魔をするな、ちっぽけな良心め!』 『貴方こそお黙りなさい、醜い欲望!』 天使と悪魔の論争は更にヒートアップした。
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