一章 ~ 回想 ~

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…… ハッ! とクリアは目を覚ました。 「夢… 」 あれから八年の月日が流れていた。 世界から忘れ去られたようなこの村にも暗い影が忍び寄ろうとしていた。 長老が赤子を見つけた、あの古木が三日前に全ての葉を落とし朽ち果てた。 ー ー ー ー ー 旅の商人がひと月程前に道に迷い、村の近くに倒れていた。 村人は商人を村まで運び、世界樹の葉で命を救った。 その商人の話では今、世界中で争いが起きているという。 平和が長く続いていたこの国も例外ではないと…。 商人は村を発つ時に、そっと世界樹の葉を一枚盗んでいった…。
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