入学と契約

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桜が咲き誇る春の日だった。この世界“レインアリア”の一国に存在する学園、アリア学園で入学式が行われていた。 「ふぁー。暇ですね。」 大きな欠伸をしながら呟くのは谷原奏(タニハラカナデ)。銀灰色の髪と目を持つ美少女だ。中性的な顔立ちに肩より少し長めの髪。すれ違う人は振り返るほどであるが、本人は気づいていない。 「サボっても良いですかね?」 ボソッと呟く声に返事など来るはずもなく、元々は真面目な奏はしっかりと体育館へと向かった。 彼女の能力は大剣生成。彼女の身長よりも遥かに大きいその剣を彼女は軽々しく片手で扱うほど、その能力をきちんと使いこなしている。 大体能力には武器生成型と属性別能力に別れており、奏の場合は武器生成型だ。武器生成型は数が少なく、属性別能力の方が多い。 そんな能力とは別に使い魔と契約をすることで、数々の能力にも対応する事が出来るし、使い魔のトップクラスになると武器生成や多数の属性を持っているため契約主は羨望の眼差しを持つものもいる程だ。
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