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「使い魔には種族階級がある。上から神・天使族、悪魔族、竜族、精霊族、動物類だ。
大抵お前らの魔力なら精霊か動物が出る。
一人で何体とも契約は出来るが、その分魔力は減りが早い。
まぁ、やってみた方が早いな。順番にこの魔法陣に手をついて呪文を唱えろ。立ち会いは俺がする。」
そう言って、書かれた魔法陣に次々と皆が使い魔契約をしていく。
皆は楽しみなのか笑い声や明るい声が辺りを包んだ。楽しみなのは隣にいる刹那も同じようで、「ここで竜出したら格好良くない!?」と言っていた。
しかし、そう言った同級生がいざしてみると出てくるのはやはり精霊族が多い。唯一、竜族を出したのは三大貴族と名高い千早竜彦(チハヤタツヒコ)という男の子だった。
「お、俺の番や!」
意気揚々と出て行き、魔法陣に手を置く。魔力を込めながら呪文を唱えると、魔法陣から光と共に精霊が現れた。
刹那と同じ雷属性のようで金髪金目で髪は少し長めだ。そんな精霊と刹那は精霊に『ライ』という名前をつけると共に契約を完了した。
その次は鈴果がやる番だった。鈴果もおどおどとしながらも皆と同じようにすると、現れたのは竜だった。
ゴツゴツした皮に鋭い牙があり、羽を持っている普通より小型の竜だった。その竜は竜の中でも階級は一番下らしいが、それでも出せた事自体が凄く、刹那は呆然としていた。
奏はそれを見ながら「おめでとうございます。」と一緒に喜んでいた。
鈴果はその竜に『ミサ』という名前と魔力を少し分け与える事で契約を完了した。
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