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あれは小学校1年生の頃…。
当時の俺は俗に言う反抗期というやつで、両親とよく対立していた。
その日も俺はケンカしてしまって家を飛び出していた。
「何だよ!勉強しなさい勉強しなさいってうるさいんだよ!」
そう言いながら俺はいつもの河原へと向かっていた。するとそこからはピアノの音色が聞こえていた。
フツーなら真っ先に『何でこんなところからピアノの音が?』と思うだろうが、俺はこの時この音色の虜になっていて、そんな事忘れていた。
全て洗い流してくれるかのような…そんな優しくて清らかな音色。
俺は土手を駆け上がり、下でピアノを弾いている少女の元へと向かった。
「何してるの?」
「ん?誰だ貴様??」
ん?誰だ貴様??俺が言いてぇよバカヤロウwww
そんな突っ込みを小学1年生が覚えてるわけもなく会話は続く…。
「優哉。中多優哉って言うんだ。君の名前は??」
「…神無月美穂」
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