序章「メリーさんの電話」

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幽霊は意外に友好的である この話は、俺の実体験を記したものだ これを読んだ方が、決して俺と同じ過ちを犯さないよう願う 俺はとある掲示板の常連だった "メリー・パラサイト" パラサイトは寄生という意味の"パラサイト"とウェブサイトの"サイト"を掛けているらしい なんとも残念なネーミングセンスだが、この掲示板は妙に人気があった たてられるスレッド全てが"メリーさん"と呼ばれる悪霊の話に関するものだったからだ 純粋な怪談話だけでなく、最近流行りの萌え化というやつで可憐な少女に脳内変換するスレッドやメリーさんの魅力について語らうスレッドまであった 俺はそこの一番の古株だった 毎日暇な時間は全て、携帯もパソコンも使って山程あるスレッドに片っ端からレスポンスしていた そんな時、一つの妙なスレッドを見掛けた メリーさんがブログをやっているという内容である 時代の進化に合わせて幽霊も進化したのだとか、携帯の幽霊がいるだとか、長々しい話の下に、URLが貼ってあった どうせ釣りだろうな、と思いつつ俺は軽い気持ちでURLをクリックした
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