#03「WhiteValentine」

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「まずはここから行きますか」 花子に背中を押され、すっかりハイテンションな悪霊となったメリーは近所の中学校の入口のど真ん中に立っていた ゆめが丘中学校 夢見ケ崎高校周辺にあり、わりと規模も大きな学校だ 特徴といえば、制服がないくらいで後はただの中学校である 「今は…8時ですか…ちょっと動きにくいですね」 ここで補足しておこう 幽霊は昼間はいないと思っているのは迷信だったりする 夜に月の力だったり闇の力だったりで力を増すだけであって、日中に存在出来ないわけではないのだ ようするに、力の強い霊は昼間でも活動出来るということ 「ちなみに私の霊力は53万です」 「何をやっている。早く教室に戻らんか」 「え?あ、はい。すみません」 後ろからかけられた声につい反応してしまうメリー 「…って私にいったんじゃないですよね」 怒られているのはメリーではなくその前方にいる少年だった 「すいません。筆箱を探してて」 「なくしたのか?そそっかしい奴だな。もうチャイムが鳴るから、後にしろ」 教師と思われる男はメリーを挟んで少年と話している (何で校門で筆箱を探してるんでしょう…)
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