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「まずはここから行きますか」
花子に背中を押され、すっかりハイテンションな悪霊となったメリーは近所の中学校の入口のど真ん中に立っていた
ゆめが丘中学校
夢見ケ崎高校周辺にあり、わりと規模も大きな学校だ
特徴といえば、制服がないくらいで後はただの中学校である
「今は…8時ですか…ちょっと動きにくいですね」
ここで補足しておこう
幽霊は昼間はいないと思っているのは迷信だったりする
夜に月の力だったり闇の力だったりで力を増すだけであって、日中に存在出来ないわけではないのだ
ようするに、力の強い霊は昼間でも活動出来るということ
「ちなみに私の霊力は53万です」
「何をやっている。早く教室に戻らんか」
「え?あ、はい。すみません」
後ろからかけられた声につい反応してしまうメリー
「…って私にいったんじゃないですよね」
怒られているのはメリーではなくその前方にいる少年だった
「すいません。筆箱を探してて」
「なくしたのか?そそっかしい奴だな。もうチャイムが鳴るから、後にしろ」
教師と思われる男はメリーを挟んで少年と話している
(何で校門で筆箱を探してるんでしょう…)
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