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「俺も何もねえなぁ。 ....そういえば今日、西高の奴らに呼び出されてたんだったな。 どうする、遼平?」 「あ~、すっかり忘れてたわ。 行かなくていいだろ? どうせあいつら、ありえねぇ人数で来るに決まってるし、用があるなら向こうから来るだろ?」 「そりゃそうだな。 学校行ってもつまんねぇしこの..」 「こらぁ、お前らぁ!!」 修司と遼平は、驚いて後ろを振り返ると藍色のブレザーを来た女子高生が立っていた。 「...なんだ、お前か。 驚かすなよ、美咲。」 こいつの名前は成神 美咲(ナルカミ ミサキ) 俺、修司のガキの頃からの幼なじみで、何かとやることに口を出すし、いつもチョコチョコ後ろを付いて来る。 いわゆる腐れ縁ってやつだ。 ハッキリ言って俺と居ると不釣り合いなのが、当の本人である俺から見ても分かるくらいに清楚で可愛らしいという言葉は、美咲のためにあるのではないかと言うくらいに容姿が整っている。 腰まで伸びた黒髪に、雪のような白い肌。 パッチリとしている目に、潤いを帯びた血色の良い唇が、印象的だ。 今で言うなら、新〇結衣に似ている。 更には勉強も出来、成績は俺たち二年の中でも、トップクラスに入る程だ。 そんな美咲が、何故いまだに俺に付き纏うかは謎だ。 美女に野獣 優等生と不良 月とスッポン ....これは言い過ぎか? とにかく、それぐらい周りから見ても、似合わない二人なのだ。
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