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「.....そうだったんだ。
ゴメンね、修ちゃん?
勝手に勘違いしちゃって....」
落ち込んで俯く美咲の頭を、ポンポンと軽く叩きながら俺は優しく言った。
「気にすんなよ。
勘違いされるのは慣れてるし、美咲は心配だから怒ったんだろ?
逆に心配かけさせて悪かった。
反省してる。
今後は気をつけるから、な?」
俺のその言葉に被せるように、遼平が言う。
「そうだぜ、美咲ちゃん!
このバカの為に泣く必要ないよ!
お節介焼いた挙げ句に、女の子をかばって怪我したんだから(笑)
殴り返せば怪我なんてしなかったのに、ホントにバカ♪」
「この野郎!
誰がバカだって?!(笑)」
修ちゃんと遼平くんのやり取りを見ながら、美咲は思った。
(...二人とも、やっぱ優しいな。
それに修ちゃん、あたしとの約束守ってくれてるんだ。
みんなは何で、二人の良さを分かってくれないんだろ...)
そう考えながらも、二人に話しかける美咲。
「遼平くん、元気づけてくれてありがとね♪
それに修ちゃん、逆に心配かけちゃったみたいで、ゴメンね?
もう大丈夫だから♪」
それを聞き、二人は顔を見合わせて笑った。
「そか、なら安心だ。」
「へへ、美咲ちゃんにはやっぱ笑顔が似合うぜ!」
遼平に続けて、修司は言う。
「じゃ美咲、早く学校に行けよ。
急がないと遅刻しちまうぞ?」
そう言いながら、俺は学校とは反対方向に歩き出す。
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