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驚きのあまり。
つい月姫は守を見たのだ。
月姫と守の視線がぶつかる。
「………大丈夫ですよ。水は飲んでますから。人は水だけで生きていけます。」
落ち着きを戻した月姫は守から視線をそらして言った。
むちゃくちゃなことを。
「それは無理や。」
反射的にツッコミをいれる丞。
それにぷいと顔をそらす月姫。
月姫以外が月姫の言葉に呆れてしまう。
「一月くらいなら大丈夫だもん。」
ボソッと月姫は言う。
またまた一同をあきれさせる月姫。
「…30日も無理や。月ちゃん、少しで良ぇで何か食べぇや。」
守はやはり心配そうに言う。
それに月姫は顔をしかめる。
「………何だったらだべるんや?」
黙りこくる月姫に丞は聞く。
月姫は丞を見た。
「爺様が作ってくださったお粥だったら食べます。」
月姫は言う。
反抗的な目をし、丞を見る月姫に、丞は困ったようにため息をついた。
「死人に作らせぇ言うんか?」
歩が月姫に聞く。
“死人”
その言葉に月姫は思いっきり顔をしかめと歩を睨むように見た。
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