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かすかではあるが、殺気すら感じられる月姫に歩は怖じ気づくことはしない。
堂々とした態度で月姫を見返す。
冷たい雰囲気が一同を包み込む。
歩も月姫も口を開かない。
守も丞も沖田も何を言えば良いのか分からずに2人の様子をただただ見る。
月姫に部屋に置いて行かれた永倉や斎藤もこんな場面に出て行く勇気はない。
「………何をやってんだ、貴様らは。」
冷たい雰囲気の中、何とか勇気を振り絞り声をだしたのは。
今、この場にはあまり関係のなかった土方だった。
「何であなたがここに?」
月姫は土方に聞く。
それに土方は眉をひそめ、ため息をついた。
「貴様が全然、食事をとってないと聞いてな。丞君に呼びに行ってもらったんだが、遅かったから、こうして来たんだよ。」
土方は言う。
月姫はチラッと丞を見る。
丞は気まずそうに視線をさまよわせていた。
「で?貴様はなぜ飯を食わねーんだ?」
土方は月姫に聞く。
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