4、母と子

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月姫に視線が集まった。 食事をとらなくなった理由。 それは守に関係がある。 それはここにいる全ての者が思っていた。 守が、守の姉である歩が作っているから食べたくない。 だから、月姫は食べないのではないかと守は密かに心を沈ませていた。 「………のどを食べ物が通らないから食べないだけです。 七日ほどなら、食べなくても大丈夫でしょうから、あと4日ほどで食べられるようにします。 迷惑はかけないので、ご心配なく。」 月姫は言う。 それに土方はまたため息をついた。 「……何か食べろ。」 土方は有無を言わさない迫力で月姫に言った。 それに、月姫は無理ですとはっきり言った。 「食べないのではなく、食べられないんです。」 「だが、何か食べられるもんくらいあんだろ。少しで良いから何か食っとけ。」 顔をしかめ言う月姫に土方は言う。 両者引かない様子。 この場、あきらかに月姫が悪い立場にいるような気がするが。 月姫はやはり、おとなしく食べる気はないようだ。 「……月ちゃん、うちやお姉ちゃんが作ったもんやなかったら食べる?」 守は少し悲しそうに月姫に聞いた。 それに月姫はキョトンとしたあと、頭を左右にふった。 「食べませんよ。私はあなたがたが作った物が嫌なのではなく、何かをだべるのが嫌なんです。」 月姫ははっきりと言う。
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