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沖の白波から囁きが聞こえる、古の都は滅びぬと。
わだつみの声を聞いた、かつての文明は甦ると。
命を乗せた言の花が冷たい水面へ散る。
想いは海を渡り、願いは闇に沈みゆく。
古き都へ伝わったのだろうか、あなたたちを繋ぎ止める、そして呼び掛ける唄は。
おお、海がざわつき、穏やかな旋律を奏で始めた。
この唄が届いたのか。
沖つ波が知らせる、終わりは近いと。
海原は叫んでいる、最涯ての場所はもうすぐだと。
太陽が昇る、眩き彼方に見えるのは神聖なる地平。
おお、古代の文明が深淵から甦る。
その力が未来となるのか。
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