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命の花が散り、時のまにま、流離う魂たち。
暗い水の底で解放される時を待つのだろう。
覚めることないありし日の夢を見ているのか。
醒めることない幻に魅せられているのか。
陰鬱なる闇の中、行き場の無い虚空を彷徨う。
その虚空の広がりは無窮、その深さは果てしない。
暗く冷たい海の底は、星のない夜に似て、寂寥と恐怖に染まっているだろう。
深い闇の中、孤独に流離う魂たちよ、この唄は届いているか。
あなたたちに呼び掛ける小さな独りの唄が。
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