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『お父様、大丈夫!?』
「クッ…傷口が開いたか…。ダ…フネ、聞いておくれ、奴らはアレの開発に成功していたのだ…。もう我らの戦力では…手も足も出ん…。」
『お父様!!死んじゃ嫌だよ!!』
そんな私の願いを裏切るように、お父様の声はどんどん弱々しくなる。
「じき…この城も攻めこまれる。その前に、早くこけから…逃げ……」
バンッ!!
大きな発砲音ととともに、我が国の国王は崩れ落ちた。
返り血が体中に飛び散り、私のドレスを汚す。
「見つけたよ。国王陛下。」
扉の方からの声、顔をあげ声の主を確認した。
そこにいたのは…白猫…!!
逃げなきゃ…!まだ幼いとはいえ、本能的に察した。
能が両足に、動け、走れと指令をくだしている。
しかし、体は言うことを聞かない。
金縛りにあったかの様に硬直して、指一本と動かせない。
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